こんにちはギボンヌです。
MANSANDALS(マンサンダル/旧表記man3DALs)はワラーチとは違っていて、より裸足のように走れると、コアなランナーの間で話題になっています。
そんな中、トレイル用としてW-MANSANDALS(ダブル・マンサンダル)が発表されていますよね。
ご存知ですか?
コアなマンサンダルランナーさんたちの間では少しずつ聞いていた名前でした。
マンサンダルとどう違うのか?
何がいいのか?
よく分からなかったんですよね。
わたしは2019年9月1日(日)に奈良の橿原神宮で開催された考案者manさんのW-MANSANDALS(マンサンダル)のワークショップに参加してきました。
W-MANSANDALSの材料や作り方と本当に山を走れるのか?について調査してきましたので紹介しますね。
シングルのMANSANDALSは山を走るトレイルには推奨されていないので、トレイルでMANSANDALSを取り入れようとお考えの方には必見です。
これを読んでいるかたの中に、MANSANDALSがワラーチだと思っているかたがおられたら、今一度「MANSANDALSとはなにか?」をご確認なさってください。
そこを理解していないと、W-MANSANDALSには進まない方がいいと思います。
この記事は、MANSANDALSを理解しているという前提で書いています。
以下のサイトをご覧になってください。
マンサンダル公式サイト「サンダルという名の裸足」
マンサンダルとワラーチの違いは?作り方と結び方と購入方法を徹底解説!
W-MANSANDALSの材料と作り方は?
W-MANSANDALSが発表されてから、FacebookのMANSANDALSグループの中では、コアなトレイルランナーの皆さんがW-MANSANDALSについて投稿されていました。
トレイル用なので、山を走ったりする事が普段ない私にはそんなに関係ないことなのですが、どんなものなのかは気になるんですよね。
manさんが直々に関西に来られるということもあって、私も参加させていただくことにしました。
W-MANSANDALSのmanさんのワークショップとは?
私が参加したのは、風邪騒ぎが始まる少し前の2019年9月。
奈良の裸足の野人?いや仙人?の上田剛さんが主催してくださり、マンサンダルの生みの親である坂田満さん(通称manさん)をお招きしての「W-MANSANDALS(ダブル・マンサンダル)」のワークショップとマンサンメソッドの講習会でした。
このように全国各地からmanさんが招致されるかたちで開催されることも増えてきています。
世の中でみれば、MANSANDALS(マンサンダル)自体もまだまだワラーチとの区別がつかない状況であり、ましてやW-MANSANDALS(ダブル・マンサンダル)とはなんぞや?という風に思っている人も多いでしょう。
私はMANSANDALSは常用していたものの、W-MANSANDALSもレーザーエンボスもなんのこっちゃ?の状態でした。
W-MANSANDALSのmanさんのワークショップ@奈良の流れ
今回は午後からの講座でしたが、20名の大人数でのW-MANSANDALSの製作ということもあり、製作時間もかかるため、午前中に来られる人は午前中から製作するというようになりました。
私も朝に行って製作しました。
それを除いた通常の流れは、以下のような感じでした。
①manさんの自己紹介
②W-マンサンダルの成り立ちや構造などを学ぶ
③W-マンサンダルを製作する
④参加者自己紹介
⑤公園でのレクチャー(マンサンメソッド)
⑥畝傍山での実践とレクチャー
ワークショップでは、W-MANSANDALSを作るだけでなく、マンサンダルで歩いたり走ったりするために分かっておきたいことなどを生みの親であるmanさんから学ぶ時間があります。
トレイルランナーとして、いろんな状況下で裸足やマンサンダルで野山をかけたり、レースに出場したりされているmanさんでなければ伝えられないものがあるのだと思います。
実体験から導き出して完成したのがマンサンダルであり、W-MANSANDALSなのですね。
そういう意味ではマンサンダルのワークショップは誰から学ぶか?はとても重要になると感じました。
W-MANSANDALSとは
W-マンサンダルはmanさんがトレイル用に考え出されたマンサンダルです。
通常のマンサンダルでは、急な登り下りや、ぬかるみなどで足裏面がスリップしてスピードを出すことが難しく、スピードを競うレースでは不向きです。
W-マンサンダルでは足裏面に施されたレーザーエンボス加工で、足裏がグリップするため、急な登り下りやぬかるみでも安定してスピードを出せます。
ということだそうです。
たしかに、マンサンダルで雨の日に坂道を登ったり下ったりすると、かなりバランスをとるようにしないとスリップしてしまうな、と思っていました。
ただし、W-マンサンダルはトレイル用なので、通常、街中やロードで取り入れるものではないとの事です。
重いですしね。
晴れの日に街中を歩いているだけの人はW-マンサンダルはほぼ出番が無いということですね。
W-MANSANDALSの材料と作り方
W-MANSANDALSはシングルのマンサンダルと同様ににゆるふわりんの構造になります。
ソールは二枚重ね構造になります。(貼り付けません)
接地面にビブラムソール8365チェリー(6mm)を使用し、足裏に接する面はビブラムソール8338のレーザーエンボス加工されたものを使用します。
レーザーエンボス加工面が足裏に接するようになり、雨やぬかるみなどでMANSANDALSと足裏がスリップしないようになります。
パラコードはATWOODのパラコードを二本どりで結びます。
そのほか通常のマンサンダルとは違う注意したいポイントがいくつかあります。
・くるぶしの穴の位置に余裕を持たせる
・かかと側のソールをギリギリにしない
・鼻緒の穴はつま先をはみ出させて位置を決定する
くるぶしの穴の位置に余裕を持たせる
トレイルではギリギリに穴を空けてしまうとソールがちぎれてパラコードが外れてしまうことがあるため、あまりギリギリに空けないようにしてください。
ソールもMANSANDALSよりサイドの幅は余裕を持って形を決め、カットするようにしましょう。
かかと側のソールをギリギリにしない
ランニングや歩行での着地では、着地寸前に少し引くために、踵がソールからはみ出やすくなります。
トレイルでは、はみ出ることで怪我をしてしまわないためにも余裕をもたせましょう。
※ソールの前方に指先がはみ出る場合は、怪我をする前に走り方・歩き方を見直しする必要があります。
鼻緒の穴はつま先をはみ出させて位置を決定する
MANSANDALSは踵がソールからはみ出やすい理由と同じく、指先側にソールが多くなりやすいので、つま先をはみ出させた位置(ソールのかかとが長めの位置)に設定しましょう。
ビブラム8338レーザーエンボスとは?
ビブラム8338レーザーエンボスはmanさんが特別に業者さんに加工をお願いしているものだそうです。
ですからBASEのMANSANDALS公式ショップや、manさんのワークショップなど、manさんからしか購入することができません。
このレーザーエンボス加工はなかなか引き受けてくれるレーザー加工の業者さんが少ないそうで、受けてくれている業者さんがいつまでやってくれるかはわかららないそうです。
加工費用がそれなりにかかるため、レーザーエンボスでW-MANSANDALSを作るのはシューズを一足買えるくらいのお値段になります。
※2023年現在は安定供給できるようになったようです。お値段も初期よりお安い設定になっています。
レーザーエンボスの裏技
贅沢にレーザーエンボスでシングルのMANSANDALSを製作すると雨の日でも足裏とソールの間で滑りません。
雨の日の急な坂道は特に足裏設置面が滑ってしまいますが、レーザーエンボスのシングルだと平気でグリップします。
贅沢ではありますが、ギザギザの面が足裏に気持ちいいですしおすすめです。
※レーザーエンボスはしばらく足の裏が黒くなります。
W-MANSANDALSのmanさんのワークショップ@奈良の参加費は
奈良で開催されたmanさんによるW-MANSANDALSのワークショップの料金は以下のようになっていました。
W-MANSANDALS製作+講習会(14,500円)
W-MANSANDALSレプリカ製作+講習会(7,500円)
W-MANSANDALSの製作なしで講習会のみ参加(3,500円)
W-MANSANDALSの材料費は通常
レーザーエンボス 10,000円
チェリーまたはビブラム 1500円
ATWOOD パラコード 1セット 500円×2
トータル12,500円です。(参加費が2,000円?!)
W-MANSANDALSレプリカの材料費は通常
ビブラムソール 1,500円×2
ATWOOD パラコード 1セット 500円×2
トータル4,000円(参加費3,500円)
つまり、材料費と講習会の参加費だけということになります。
このワークショップでは儲ける気はないようです。
※ワークショップの主催者や開催場所によっても料金設定は変わりますので材料費の目安にしてください。
※2023年現在はWSの開催価格は当時とは変わっていると思います。manさんおよび認定講師の方に確認なさってください。
ちなみにW-マンサンダルレプリカはレーザーエンボス8338が、通常の8338のブラウンに置き換わります。
ビブラム8338(ブラウン)とビブラム8338(ブラック)を合わせる形です。
ブラウンの「Vibram」と書いているギザギザの面が足裏と接するようになります。
接地面のソールは8338のブラックでした。
ブラウンのほうが少しだけ弾力があるとのことでした。
W-MANSANDALSの材料と作り方は?山を走れるのか?
manさんによるMANSANDALSのワークショップといえば「マンサンメソッド」です。
※2023年現在。マンサンダル®️になってからはメソッドは細分化して深く学べるようになっていたり、バラエティにとんだメニューで裸足やマンサンダルを学ぶことができるようになっています。
メソッド・ワークショップについてはこちらからご覧になってください。
マンサンメソッドとはなにか?
MANSANDALSは裸足がベースで、裸足ランナーがレースでスピードを出せるために考え出された裸足に最も近い物です。
だから、マンサンダルは裸足ありきです。
でも、裸足って足の裏痛いじゃないですか。
シューズに慣れている人がいきなりマンサンダルで走ったら(歩いたら)凄い衝撃だったりします。
裸足で立ったり、歩いたり、走ったりするのに体験しておくといいことがあります。
それをマンサンメソッドとして学ぶことができます。
マンサンメソッドの一つに「砂利の上で裸足で立って25キロの水を頭に乗せて歩く」というのがあります。
拷問?
と思ったら、不思議と痛くないんです。
どうやら、裸足には姿勢が重要なようです。
姿勢が整っていると頭の上に乗せてもそんなに辛い重さではないですし、その重みを載せたまま砂利の上を歩くことかできるのです。
砂利の上に裸足でまっすぐに立って、頭だけ空を見上げてみたのと、頭を下げて地面を見たのとでは、足裏の痛さや感覚が変わるということも体験しました。
W-MANSANDALS 山での実践とレクチャー
マンサンメソッドを学んでからは山での実践とレクチャーでした。
畝傍山(うねびやま)を歩いたり走ったりしながら登って、下ります。
manさんによると裸足になったり、W-MANSANDALSになったりを繰り返すほど良いということでした。
W-マンサンダルはとても安定感があり、山道でも不安なく、特に下りは安心感がありました。
W-MANSANDALSの接地面側のソールにビブラム8365チェリーを使うのは、足裏と同じように、少しは滑るくらいに設定しているのだそうです。
トレイルではグリップすればいいというものではなく、適度に滑ることもあった方がいいのですね。
私はトレッキングシューズが痛くなる不安があって、ハイキングでも自信がなかったのですが、W-MANSANDALSがあれば不安が軽減できそうだと思いました。
その時のmanさんと、主催の上田さんが走りを見せてくださった動画がありますので、ご覧ください。
山でどんな風に走られるのか?ご確認ください。
裸足との違いも見ていただけたらと思います。
《manさん 裸足 下り》
※2023年現在では、さらに走りが変わっておられるようなことをおっしゃっていたので、今の走りを見たい方はWSでご本人に出会ってくださいね。
《manさんW-MAN SANDALS 下り》
《manさん裸足 登り》
《manさん裸足 登り スローモーション》
《manさんW- MAN SANDALS 登り》
《裸足の野人上田さんの裸足 下り》
《裸足の野人上田さんの裸足 登り》
《裸足の野人上田さんの裸足 登り スローモーション》
MANSANDALSなWS講習会は誰から学ぶ?in関西
関西にはあまりmanさんが来てくれるような機会は多くありません。
今回のワークショップでmanさんからおすすめされていたのは、奈良の「ホーリィ(ホリグチシンヤ)さん」です。
関西の方がMANSANDALSの情報を得るなら、manさんから発信されるものに忠実なワークショップをされているホーリィさんがおススメです。
ホーリィさんは私が参加したワークショップにも参加されていて、深めるために何度も受けられているとのことでした。
ホーリィさんは京都嵐山などでもワークショップをされています。
ランナーとしても素晴らしいですが、人間性も優れていてとても爽やかな方なので安心して受講できますよ。
MANSANDALSのワークショップはシューズの人も参加していい?
W-MANSANDALSはトレイル用のマンサンダルです。
私たちが参加したワークショップの主催の裸足の野人の上田剛さんは「100%裸足です」とおっしゃるガチ裸足の方なので、当然トレイルも裸足。
ですからW-マンサンダルは製作しません。
なのに、主催をされています。
それは「ランニングで怪我をする人が多いから、裸足やMANSANDALSによって怪我しない走りを学んで欲しい」という想いを持っておられたからです。
私が参加した奈良でのMANSANDALSワークショップには、
*MANSANDALS(裸足)のガチランナー
*MANSANDALS(裸足)のランナー
*MANSANDALSとシューズ併用のランナー
*裸足のランナー
*シューズのランナー
*ランナーではないマンサンダルユーザー(←私です)
*ランナーではないはじめて作るかた
という、幅広い受講者が揃いました。
MANSANDALSのワークショップって、「シューズで走ってるのに行っちゃいけないんじゃない?」と思う人も多いと思いますし、「ランナーじゃないけど参加していいのかな?」と思う人(←私です)もいると思います。
ですが、老若男女垣根なく参加できます。
MANSANDALSワークショップに参加したいと思うかたなら、遠慮なく参加してみてください。
ちなみにW-MANSANDALSはトレイル用なのですが、私はトレイルどころかランニングもしていません。
ですが、とにかく「マンサンメソッド」が学びたかったので、MANSANDALSでもW-MANSANDALSでもどちらでも参加する気でした。
参加されている方は、ほとんどがランナーで、私からするとケタが違う距離(ウルトラとか100マイルとかハセツネとかなんかよくわかりません…汗)を走る人がほとんどだった事は間違いないです。
ですが、裸足やMANSANDALSの人たちは履物やランナーかどうか?という垣根はないようでした。
ですからランナーではない私も温かく迎え入れてもらえ、親切に接してくださり、楽しく過ごすことができた他では類を見ない気持ちの良いワークショップでした。
おわりに
今回はW-MANSANDALSの材料と作り方、山を走れるのか?を調査してきました。
私は山を走るほどの体がないですが、山の斜面や滑りやすい所などもとても歩きやすかったです。
manさんは東京界隈ではワークショップを開催されていますが、私が参加した奈良のワークショップのように遠征してくださることは機会が少ないので、情報を見つけたら見逃さないで参加することをおすすめします。
裸足や裸足に最も近いMANSANDALSに興味を持たれたかたは、是非一度manさんに会ってみてほしいと思います。
または、manさんの伝えたいことを忠実に学べる人からのワークショップに参加してみてほしいと思います。
最後までお読みくださりありがとうございました。
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